効果的な本文の扱い方について
・授業がつまらなくなる原因はワンパターンとひとつの活動が長時間になること!
・本文の扱いは丁寧に扱うとつまらなくなりがち、あっさり扱うと不安になりがち!
※ すべてのパターンは新出単語を先に徹底的に練習してから本文を扱います
※ すべての本文を扱う授業では学習プリントを使います
※ 徹底して訳の解説をする文章は目標文、難解な文の2,3文に限定する
学習プリントに盛り込む内容
:英語の本文
:基本的に1文は1行が使いやすい
:学習プリントの問題 @内容を問う質問 A内容をまとめる質問 B和訳させる質問など
:単語の発音のふりがな
:本文の全文の和訳(授業では山折りにして基本的に見ない)
注: フリガナは賛否両論あるが、ふりがな発音を定着させるのではなく、普段の授業で徹底した正しい発音練習をして、家庭学習で本文を読む練習の段階で読めなかった時の発音を思い出す時の手がかりにするためである。また勉強に手も足もでない生徒にとっては授業中も活用できる
注: 訳は英語学習においては短時間で実力を付けるための必要条件である。現在の英語教育が大まかに本文の内容把握をさせる力をつけさせることを目的としている以上、授業では大意を把握させ、家庭学習で熟読できるためのプリントとする。
学習プリントの目的
@ 短時間で効果的に内容を把握する
A 北海道の入試を意識した読みとりの力をつける
B 家庭学習の時に音読、内容把握のフィードバックに利用できる
C 必ず和訳をつけるので細かい部分のチェックができる
D 授業中の活動で学習プリントに取り組む際に、各自の実力に応じて課題選択をさせる
:ハイレベル
何も見ないでプリントをやる
:ミドルレベル
教科書のアンダーラインの要点を参考にする
:ローレベル
和訳も参考にしながら問題を解く
:テモアシモデナイレベル
和訳を先に読んでからプリントと英語に触れながら学習する
プリント学習後の10回のシャドゥイング (定着と音読の力を短時間で効率的に)
*プリント学習で内容をつかんだあとの活動
教科書を10回読ませよう
@ 最初の2回くらいまではテープ音声を目で追う[アイシャド ウィング]
A 3回目〜5回目まではテープと一緒に読む[パラレルリーディング]
B 5回目終了後、各自に読む練習を1,2分与え読めない単語を確認させたり、読める生徒は短時間になるべく早く多く音読させる[スピードリーディング]
D 6、7回目はパラレルリーディングもしくはシャドウイングを各自のレベルに合わせて 選んで活動させる
E 8回目から10回目まではテキストから目を離させて音に集中させて、完全にシャドゥ イングをさせる
各種実践パターン
PATTERN 1 ベーシックな方法
準備:新出単語の徹底的な練習
@ 教科書の重要な表現, イディオム,
前置詞,
重要な文章などにアンダーラインをひかせて意味を書かせる
※ 注目すべき文章には★を書かせておく
A 学習プリントを5分で記入させる(短時間で英文を読ませることを習慣化:入試対策)
B 答え合わせをする(まず隣同士チェック、その後発表させたり、教師側で解説したり)
仕上げ: プリント学習の後は10回シャドウイング
PATTERN 2 リスニングに重点を置いた方法(会話文に最適)
準備:新出単語の徹底的な練習
@ テープを一度全部聴かせて聞こえた単語を口々に発表させて本文の内容を大まかに予想 させる
A 同じ内容のテープを一行ずつ止めながら聞かせて、先ほどより多少詳しく意味を取る
B 学習プリントを5分で記入させる(短時間で英文を読ませることを習慣化:入試対策)
C 教科書の重要な表現, イディオム, 前置詞,
重要な文章などにアンダーラインをひかせて意味を書かせて 不十分なところをもう1分間与えてプリントを完成させる。
仕上げ:プリント学習の後は10回シャドウイング
PATTERN 3 短時間で大意を把握する力をつけさせる方法
準備:新出単語の徹底的な練習
@ 本文の内容をピクチャーカードを使って簡単な英語で説明する
A 学習プリント全体を3分考えさせる(短時間で大意の把握を習慣化:入試対策)
B 教科書の重要な表現, イディオム, 前置詞,
重要な文章などにアンダーラインをひかせて意味を書かせる
※ 注目すべき文章には★を書かせておく
C 再度プリントを3分間まとめさせる
仕上げ:プリント学習の後は10回シャドウイング
PATTERN 4 こまかく正確に内容をとらえさせる方法(物語文に最適)
準備:新出単語の徹底的な練習
@ 学習プリントは和訳を多くしたもの(4〜5文)を5分で記入させる
※ 和訳が終われば一文ずつ正解を確認させる
A 教科書の重要な表現, イディオム, 前置詞,
重要な文章などにアンダーラインをひかせて意味を書かせる
B 特に大切な文章を2,3ピックアップして和訳を定着させてからその英文を日本語を使わずに理解できるようになることを目的にして5回音読5回黙読させる。英語を読ませながらイメージ化を図りTo
understand in English を意識させる
仕上げ:プリント学習の後は10回シャドウイング
PATTERN 5 リーディングに力を入れたい場合の特殊な例
準備:新出単語の徹底的な練習
@ ピクチャーカードを使って日本語で内容をほぼそのまま伝える(何度か繰り返す)
A 内容について日本語で質問し確認しながら進める
B あらかじめ重要表現に下線を引き意味も記入してある学習プリントの問題を5分で行う
C 答え合わせをする(まず隣同士チェック、その後発表させたり、教師側で解説したり)
仕上げ:プリント学習の後は10回シャドウイング
Dペアリーディング、発表をする
学習プリントの作り方の注意
・学習プリントの質問形式は密接にその課の内容に関連している。教師がその課の授業を 何に重点を置き、どのように進めるべきか、進めたいのか、を検討して作成する。
・教科書の題材を分類すると
@ 会話形式:ペアの発表活動向き
A 日記手紙形式:Reading
向き(難易度が比較的低いので)
B 物語形式:読みとり活動中心向き(難易度が比較的高い)
※質問内容の形式を選ぶ @内容を問う質問 A内容をまとめる課題 B和訳させる問題
※授業パターンは教材の内容、自分の目的に応じて使い分けることが大変重要!※